2.コッペルのための機関庫のあるセクション(2012年7月完成)

4. 転車台

制作期間:2012年4月~7月
赤田駅に蒸気機関車のための設備が整っていないので、制作したコッペル12tCタンクのための機関庫のあるセクションを作ることにしました。
セクション全体のプランは後回しにして、とりあえず単線機関庫と給水タンク、石炭台、そしてできれば小さなターンテーブルの3点セットを作りたいと思います。

小さなコッペルに似合う小さな転車台を作りました。指で桁を直接押し回す完全手動という簡便な構造にしました。
転車台への引込み線、機関庫への誘導線、待避線の3本の線路を繋ぐことにしました。

まず、ビットの丸い枠から作ります。枠の材料は、直径(内径)63mm、深さ32mmのプラ製のペンキ缶の蓋です。
今回のセクションでは必要ありませんが、将来この転車台をレイアウトに利用する場合に備えて、配線するためのコードを通す穴を3方向にそれぞれ2か所ずつ開けてあります。

枠(蓋)の中でビットの床となるように直径を内径に合わせた丸い板、床を所定の高さに支えるため内壁に沿って一周させる壁用の板及び転車台をセクション用のボードに固定するために床用に丸くカットした残りの部分を直径83mmで丸くカットしたドーナツ状の板をすべて1mm厚の透明塩ビ板で作りました。
床用の透明塩ビ板には、中心に桁の回転軸を通し支えるための金具用の穴を空けました。また、線路の位置を想定し、周辺部に配線用の接点を固定するための溝を6か所空けておきました。

床用の透明塩ビ板にダミーのガイドレールとして、0.4×0.5mmの真鍮帯板を円状にまげてハンダで固定したものをゴム系接着剤で貼付けました

桁の回転軸を通し支えるための金物は、保存していたがらくたの中から真鍮製のこんなものを見つけて使いました。配線用接点は、0.3×3mmの真鍮帯板をカットし、コードを通す穴を空け、直角に折り曲げたものを6個作っておきました。

底板に回転軸を通し支えるための金物と配線用接点をゴム系接着剤で固定し、配線用コードをハンダ付けしました。

枠に床を所定の高さに支えるための透明塩ビ板を内壁に沿って一周させるようにはめ込み、配線用のコードを枠の穴に通しながら床板をはめ込みました。これらはきつくはまっているので、固定していません。
転車台をセクション用のボードに固定するためのドーナツ状の透明塩ビ板を枠の縁に載せるようにゴム系接着剤で固定しました。さらにレール面の高を調整するために0.5mm厚のボール紙を5mm幅のドーナツ状にカットしたもの(写真は1mm厚のボール紙ですが、後で0.5mm厚のものに換えました。)を重ねて固定しました。
これでビットの組立は終了です。

続いて桁の組立です。材料は0.4×5mmと0.3×3mmの真鍮帯板、0.8×0.8mmの真鍮アングル、3mm径の金属棒(庭で支柱として使う材質不明の棒です。)などです。

0.4×5mmの真鍮帯板を側板とし、0.8×0.8mmの真鍮アングルをハンダ付けし、同じ0.4×5mmの真鍮帯板4枚で側板を繋ぎ桁状に組立ます。側板の上下に0.3×3mmの真鍮帯板を付け桁ができあがります。

レールと配線用の接点をこする金具を桁から絶縁するため、0.25mm厚のプラ板を側板の上に付けた真鍮帯板、側板の断面、側板の下に付けた真鍮帯板の一部にゼリー状接着剤で固定しました。
側板の裏側に、0.4mm厚の真鍮板に3mmの穴を空け回転軸となる3mm径の金属棒をさし、垂直になるよう注意しながらハンダ付けしたものを固定しました。

PECOのナロー用レールの枕木をはずして、側板の上のプラ板にゼリー状接着剤で固定しました。固定するとき、レールの間隔を正確に維持するため、桁の前後に枕木を付けたままのレールがはみ出した状態で固定し、後ではみ出した部分をカットしました。
ビットの回転軸を支える金具に回転軸を落とし込み、とりあえず形になりました。
桁上のレール面と転車台外側のレール面との高さの調整は、枠の内壁に沿ってはめこんである床を支える透明塩ビ板の高さとビットの周辺に貼ってあるボール紙の厚さで行いましたが、転車台をセクション用のボードに固定した後で、外側のレールを固定するときに微調整しようと思います。

ビットの床に取付けた配線用の接点をこする金具を0.4×0.5mmの真鍮帯板でこんな形に折曲げて作りました。この金具の先端部分を桁から少し飛び出ているレールの裏側にハンダ付けし、桁の断面部分のプラ板にゼリー状接着剤で固定しました。金具の端を折返している部分で接点をこするつもりです。

桁全体にグリーンマックスの鉄道カラースプレー京急バーミリオンを吹付け、接点をこする部分は剥がしておきました。レールの側面はタミヤカラーのフラットアースを塗り、レールとレールの間に歩み板として墨汁の薄液を塗った0.5mm厚のバルサをゴム系接着剤で貼付けました。

ビットにはめ込んでできあがりです。桁が少しぐらつくので、回転軸を支える金具の上に15mm径のワッシャーを固定し安定させました。
配線用の接点に乗上げるとき少し引っかかりがありますが、そこは完全手動の強みでクリアします。