昨年の11月に購入したトーマモデルワークスの頸城鉄道コッペル2号機を組み立て始めました。トーマモデルワークスのキットを組み立てるのは初めてですが、今まで組み立ててきたモデルワーゲンやワールド工芸のキットと比べ、全く違うシステムで構成されているのに少し戸惑いました。
とにかく、説明書に忠実に組み立てていきます。まず、下まわりから始めます。折り曲げたところはハンダでしっかり補強し、歪みに注意しながらすんなり組むことができました。動輪の圧入が、こんなに緩くて平気なのかと不安になりながらも、とりあえず、スムーズに転がりました。
動輪とギヤの付いたフレームをはめ込むダミーフレーム(?)を組み立てます。特に問題なく組み立てられましたが、折り紙細工のように裏表に折り曲げる部品は、これ以外の方法は無いのかと疑問に思いました。ロストワックスのシリンダーブロックは大きすぎて私のハンダごてでは無理だと思うので、後でホワイトメタルの部品を接着するとき一緒に接着します。
説明書ではこの段階で、ダミーフレームを治具としてキャブを組み立てることになっていますが、せっかくここまでできているので、モーターを付けて走り具合を確かめることにしました。
こんな方法で電気を取るんだと驚きながら組み立てて、走らせてみました。何の調整もせず、一発でスムーズに走り出しました。すごいキットだと、改めて驚きました。
ダミーフレームを治具としてキャブを組み立てます。さらに、キャブの前面の板にホワイトメタルの部品などを接着します。
キャブの前面の板の上にボイラーを乗せます。ボイラー下部を2カ所ネジ止めし、キャブ内からボウラーに開けた大きめのねじ穴に接着材を付けたネジを埋め込みます。
まだダミーフレームに付けてなかった、ロストワックスのシリンダーブロックとキャブ下のホワイトメタルのブレーキを接着し、とりあえず下まわりと上まわりを合体してみました。モーターは、外したままです。
ここまで、大きなトラブル無くできました。
ボイラーに様々な部品を取り付けます。まず、ホワイトメタル製の部品を下穴を開けながら接着した後、パイピングです。追加したものは、0.1mm(?)径のニクロム線で汽笛を鳴らすひもだけです。
頸城のコッペルの写真を見ていると、キャブの後妻にあるランプ掛けが目立つので、エッチングのランナー部分(?)を利用してフックを2個作り、ハンダ付けしておきました。
ここまで組み立てたものを全部バラして、塗装に入りますが、カプラーを忘れていました。当村営鉄道では、モデルワーゲンの朝顔カプラーに統一しているのではめようとすると、前後ともカプラーの取り付け部が長すぎてはまらないことがわかりました、そこで取り付け部を前方は4mm、後方は1mm糸鋸でカットしはめることにしました。
塗装は洋白色に残す部分と汽笛をマスキングし、いつもどおり、タミヤのファインサーフェーサー(ライトグレー)を下塗りとし、全体をタミヤカラースプレーのセミグロスブラックを塗りました。汽笛はMr.メタルカラーのブラスを塗ってあります。
動輪に塗装した輪芯を固定し、窓にプラ板を貼りプレート類を貼って、再度全体を組み立てようとしたら、この段階でトラブルが発生しました。
2枚のギヤフレームを接合する長さ1.5mmのネジが効かなく(届かなく)なっていました。接合する部分の塗装を剥がせば組み立てられるのでしょうけど、せっかく絶縁効果もあるので塗装はそのままにし、手持ちの長さ2.0mmのネジで組み立てることにし、解決しました。
組み立て直し、試運転をするとスムーズな動きは健在でした。
後は、ロッド類の組み立てを残すだけです。
ナローゲージブック1に掲載されている、内藤信行さんの「On21/2で作った頸城鉄道コッペル2」にあるアラン式バルブギヤの説明図です。組み立て説明書だけ不安になったとき参考にさせていただきました。
まず、サイドロッドをピンにはめ込みます。もちろん、第2動輪にははめません。この状態でスムーズに転がるかチェックしました。
次に、メインロッドとアラン式ギヤーのパーツを組み立てます。
ここで「バイスカシメ」という私にとって初めての工程になります。キットにはお試し用パーツが入っており、試行できました。カシメすぎてロッドが動かなくなったので、ちょうど良い経験になりました。
メインロッドとクロスヘッドおよびエキセントリックロッドとモーションリンクのカシメは動きがゆるゆるでうまくいきました。ところが、リフティングリンクで2本のエキセントリックロッドとモーションリンクをまとめてカシメた段階で、動きが少し固くなり、これで動かせるのかと不安になりました。
続いてメインロッドをはめ込み、再度、転がりのチェックです。
ワールド工芸のロッド類は、ピンに刺して固定していましたが、今回は、ピンにはめ込む方式なので、走らせているうちに外れないのかと不安にはなります。
いよいよアラン式バルブギヤをセットします。ロッドをクランクピンにはめ込むのに、緩すぎたり、固すぎたりで少し手こずりましたが、なんとか組み立て完了です。
このまま試運転をしてみると、バルブギヤーの動きが少し固いという不安は問題なくクリアし、快調に走りました。しかし、上まわりを乗せないとバルブギヤーの押さえが効かないのですぐに外れてしまいます。
上まわりを乗せて、組み立て中に傷ついた塗装を手直しし、完成です。