地面作りの最初に前作からの懸案であった、田植え直後の棚田を作ります。田植え直後の水田の作り方は数件公表されていますが、私にはフィールドグラス等を一本一本ピンセットで植える方法は、とても耐えられそうもないので、かつて坂本衛氏が考案された稲刈り後の水田の作り方をヒントに、ボール紙にミシン縫いではなく、手縫いで作る方法を考えました。ミシン縫いでは、土になるボール紙の厚さに制約があることと、固く縫われるため苗の長さが短くなりすぎますが、手縫いなら厚さの制約もなく、ゆるく縫うことで苗の長さも自由に調整できます。
水面については、ジェル系の水面用素材を使うと糸が弱く倒れてしまうことが予想されるため、透明プラ板を使うことにします。ただし薄いプラ板では、倒れたり、ばらけたりするので、いろいろ試した結果、土と水の厚さが1.5mm程度あれば、糸は自立することが分かりました。
一本一本植えるよりは、簡単でしょうが、それでも田植えは大変でした。結局、5面ある田圃のうち、1面は全部、2面は途中までということにしました。田植えにかかった時間は30時間弱でした。
プライザーの人形を加工した田植えをしている人が上段に3人、下段に1人、エコーモデルの人形が1人ずつ眺めています。
田植えが終わったら、スタイロフォームやベニヤの切れ端などで造成した棚田の基盤の上にスチ糊やゴム系接着剤で固定します。
畦や周りの地面を石膏で成型し、アクリル絵の具で地面色を付けました。
棚田周りの斜面は、ターフ、フィールドグラス、ターフをふりかけたライケンで緑化し、一部に枯れ木を転がしてあります。脇の道は、火鉢用の灰を薄めた木工ボンドで固定してあります。
斜面の一部には自然石の擁壁を作りました。
畦をパウダーやターフで緑化し、脇の道には紙粘土と針金で作ったやかん、バルサにパウダーを蒔いた苗箱、バルサで作ったお弁当やボール紙と針金で作った鍬を載せたエコーモデルのリヤーカーを置きました。
赤田駅のあるまちの部分と棚田を分けている赤石川を完成させます。すでに、水面と堤防の基礎はできていますから、河原と堤防を整備します。
河原は狭い部分と広い部分で表情を変えます。狭い部分は水際まで緑が迫り、広い部分は石で覆われ、人が水際まで近づけます。堤防は、レンジ布巾を使った下草(アクリル絵の具で草色に染め、しわくちゃにもんで草を立ち上がらせます。それでもだめなところは、千枚通しで無理矢理立ち上がらせます。)を植え、ライケンにターフを振りかけた灌木やフォーリッジ、フィールドグラスなどを植え込みました。広い河原には、プライザーの人形を加工した母子とエコーモデルの父が水遊びに来ています。
河原ができあがったので、モデルワーゲンのプレートガーダを設置しました。プレートガーダと橋台の間に、シューとなる黒く塗った木片をはさみ、線路の下に滑り込ませ、ゴム系接着剤で固定します。レールと枕木は瞬間接着剤で2か所留めただけです。
枕木の間に0.5mm厚のバルサで作った歩み板(薄い墨色に塗装)と0.4mm厚のプラ板から切り出した枕木を繋ぐ金具(錆色に塗装)を取り付けて完成です。