異人池駅周辺

8.地形を作る

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8-1.農業用水路周辺
地形作りは低い方から始めます。まず、農業用水路周辺からです。
いつものように、農業用水路は水を作る素材(?)を使わずに、2mm厚の透明塩ビシートを使います。シナベニヤの底板に、アクリル絵の具で緑、焦げ茶色などを混ぜた流れの色を塗ったカレンダーの裏紙を貼り、その上に2mm厚の透明塩ビシートを貼ります。透明塩ビシートの縁の部分には、後で石膏などが染み込まないように、ゴム系接着材を盛っておきます。

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水路両側の低い護岸は、手元にあった5mm厚のスチレンボードを流れに沿ってカットし、タミヤカラーのデッキタンを塗ったものです。その上の斜面は、台枠に貼ったスタイロフォームを斜めにカットし、隙間をその辺に転がっているスタイロフォームの切れ端で埋めていきます。かなりみっともない状態ですが、後で石膏で整形するのでこんなもので大丈夫です。

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透明塩ビシートの表面に、ジェルメディウムを筆で叩くように乗せ、少し波立たせてあります。乾く前は真っ白ですが、乾くと透明になり光を当てるときれいに波立って見えます。

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水路をまたぐガーダー橋の橋台部分の地形を直しました。橋台自体は、スタイロフォームに色を付けただけのもので、仮置きしてあります。

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次に、水路脇の水田の地形の基礎を作ります。水田周辺のスタイロフォームを45度の傾斜を目安にカットし、水田に降りていくための斜路になる部分も作りました。水田部分を5mm厚のスチレンボードで底上げしておきました。

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いよいよ田植えです。今回も糸を縫い付けていく方法で、田植え中の水田を作ります。
水田の作り方は、既に何回か紹介していますが、毎回少しずつ改良しているので、今回の手順を簡単に紹介しておきます。
① 水田の形に切り抜いた0.5mm厚のボール紙の片面に3.0×3.5mmのメッシュを引きます。
② ボール紙の反対の面に、アクリル絵の具で水田の土の色を塗ります。
③ 土色に塗った面にジェルメディウムを塗り、水田の形に切り抜いた2mm厚の透明塩ビシートを貼ります(ジェルメディウムを接着材として使いました。)。
④ 3.0×3.5mmのメッシュの交点にドリル(子どもの頃にHO用のモーターで作った自作の電動ドリルです。)で1mmの穴を開けます。
⑤ 縫い針に60番の黄緑の糸を3本通して(2つ折りにするので稲は6本になります。)、水面側の糸がゆるゆるになるように縫っていきます。

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⑥ メッシュを書いた面に、ジェルメディウムを塗った適当な紙を貼ることで糸を固定します。
⑦ 水面側の糸の先をハサミでカットし、稲(糸)の高さを2~3mm程度にそろえます。
⑧ 稲の植えられてない水面に、ジェルメディウムを塗り少し波立たせます。
⑨ 後の作業で石膏や絵の具が隙間に染み込まないように、透明塩ビシートとボール紙の断面部分をマスキングテープで塞ぎます。

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⑩ 5mm厚のスチレンボードをカットし畦を作り、水田の縁に貼り付けます。
⑪ 畦に石膏を流すとき、どうしても水面の上に流れ落ちるので、畦の縁に沿って水面をマスキングテープ(稲に触れないように細くカットしてます。)でカバーしておきます。
これで田植えは終了ですが、この水田は田植え途中ということで、作業の軽減を図りました。

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8-2.コーナーの切り通し
3間道路の踏切脇のコーナーに小さな切り通しを作ります。線路の外側は、30mm厚のスタイロフォームを3段重ねにし、内側は1段でカッターで傾斜を削り、形を整えてから固定しました。

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8-3.コーナーの水田
もう一つのコーナーは、田植えの終わった水田にします。
まず、コーナーのスタイロフォームを剥がし、台枠の上に5mm厚のスチレンボードを貼ります。
水田は、水路脇の水田と同じ方法でひたすら植えるだけです。線路側のみ畦も同じように作り、マスキングテープで水面を保護しておきます。

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8-4.石膏による整形
地形作りの山場となる石膏による整形に入りますが、その前に幾つかやっておいた方が後々の作業が楽になることを片付けておきます。
まず、水路をまたぐガーダー橋の橋脚と地形を仕上げておきます。橋脚はスタイロフォームそのままの部分と、表面にボール紙を貼り、形を整えた部分がありますが、全体にタミヤカラーのロイヤルライトグレイとデッキタンを塗り、クレパスの黒で汚してあります。次の作業で石膏で汚されないように、一部をマスキングテープで保護しておきます。

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思いつきで、水田のあるコーナー近くに、小さな神社を作ることにしたので、2間道路から分岐した参道をコルクで追加しておきました。

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駅前の店舗の前にだけ側溝を作るため、0.5×3.2mmのプラ棒で縁取りをしておきました。

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農業用水路脇の水田に下りていく道に、小さな自然石の石積み擁壁を作ります。自然石の石積み擁壁の作り方は、前作森林線の石積み擁壁と同様に、セルロース系彫塑用粘土「ルナクレイ」と端を金槌で叩き潰し、形の違う自然石を表現できる6mm径の真鍮パイプ(内径4mm)を使って作ります。
擁壁の形にルナクレイを5mm厚程度(薄すぎるとパイプでくり抜いてしまいます。)に伸ばし、真鍮パイプで石を積み、乾いたらタミヤカラーのロイヤルライトグレイとデッキタンを混ぜた色を塗り、クレパスの黒と焦げ茶で汚してあります。
ここも次の作業で石膏で汚されないように、上端をマスキングテープで保護し、所定の位置に固定しました。

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石膏による整形前の最後の作業は、台枠の縁取りを固定しておくことです。縁取りは全部完成してから最後に固定される方もいると思いますが、この段階で固定します。この方が、台枠周辺の石膏の作業が楽に行えるからです。台枠が少々石膏で汚れても、拭き取ったり、ペンキを塗り直したりでたいした手間はかかりません。
前面の縁取りは、コントロールパネルを兼ねているので既にに固定済みですから、残りの三面の縁取りを固定します。三面とも地形の凸凹があるので、ベニヤを地形に沿って大雑把にカットしてあります。農業用水路の断面部分は、複雑すぎるのでベニヤの縁取りに、用水路断面に沿ってカットした5mm厚のスチレンボードを乗せています。

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いよいよ石膏による地形作りです。まず、農業用水路周辺から作業を始めます。
整形の仕方はいつも同じですが、水で溶いた石膏に適当な大きさにカットしたキッチンペーパーをくぐらせて、スタイロフォームの上に被せていきます。部分的に、石膏を削り取ったり、水で溶いた石膏をスプーンで流したりして地形を整えていきます。石膏をスプーンで流したところは、ノペッとなるのを防ぐため、茶こしで石膏の粉を振りかけておきます。
まだ、レイアウトに固定していない水田は、机の上で稲を汚さないように注意しながら畝に石膏を流してから、所定の位置に固定しました。それでも、石膏があちらこちらと飛んでいますので、後から水で濡らした綿棒を使い拭き取ったり、色を塗り直したりしなければなりません。用水路の水面も結構汚れてしまいました。

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コーナーの切り通しとコーナーの水田部分の斜面などを石膏で整形しました。
これで、40%程度の地形の整形が終わりました。

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駅構内以外のシナベニヤを貼った平地部分を石膏で整形しました。踏切と道路の段差も石膏で緩い傾斜に整形しておきました。
道路や線路周辺もだいぶ汚れてきましたが、石膏の作業が終わるまでは仕方がありません。

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石膏による整形の最後に残された、駅構内のコルクを貼った部分の作業です。ここは、コルクの厚さがあるので、他の部分と同じように柔らかめの生クリームのような石膏を塗ると、地盤が異常に高くなってしまいます。
そこで、水のように薄めた石膏を流すようにコルクを覆っていきます。石膏の粉を振りかけておくのは当然です。石膏が固まると、表面張力で持ち上がっていた表面が下がり、適度な厚みになってくれます。
これで石膏の作業は一応終了です。

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8-5.道路の整備
2間道路と3間道路は未舗装道路なので、コルクの基盤に濃いめに溶いた木工ボンド水溶液を筆で塗り、火鉢の灰(?)を茶こしでふるって撒きます。ちなみにこの灰は、以前、宮ヶ瀬ダムに遊びに行く途中に寄った、神奈川県清川村役場前にある交流促進センター「清流の館」で購入したものです。
ボンドが乾いたら、N用のバラストを2間道路は道路の両端に、3間道路は道路の両端と道路内に2列適当にバラ撒き、木工ボンド水溶液で固定しておきます。ボンドが乾く前に、硬めの筆や小さなスプーンの背で路面を擦り轍を表現します。
結構荒れた道になっていますが、この後、整えていきます。

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十分に乾燥させたら、不自然な出っ張りなどを整形し、砂利を強調したい部分には、N用のバラストより一回り大きめの砂利を撒きます。極薄めたタミヤカラーのデッキタンを道路全体に置くように塗り、乾いたらさらにアクリル絵の具のクリーム色っぽい白色(パーチメント)を薄くまだらに塗ります。この作業を気に入るまで数回繰り返します。
写真でアップにすると、N用のバラストより一回り大きめの砂利がオーバースケールでちょっと不自然ですが、未舗装道路の雰囲気を出すため妥協しておきます。
駅前の道路の側溝は、タミヤカラーのライトグレーを塗り、底はセミグロスブラックを塗っておきました。店舗前には0.3mm厚のプラ板を4×4mm角にカットし、タミヤカラーのロイヤルライトグレイを塗り、クレパスの黒や茶色の粉で汚したもので蓋をしてあります。

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小さな神社の低い基壇を5mm厚のスチレンボードでつくり、バルサ材で1段だけ階段を付けておき、タミヤカラーのロイヤルライトグレイを塗りました。参道にはN用のバラストより一回り大きめの砂利を撒き(ここもスケールより砂利道のイメージ優先です。)木工ボンド水溶液で固定し、2間道路に繋がる部分には、ボール紙を3mm角にカットし、ロイヤルライトグレイを塗った敷石を3列並べておきました。

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農業用水路脇の水田に下りる脇道にも灰をふるっておきました。

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8-6.地面の色塗り
地形作りの最後の仕上げは、地面の色塗りです。地面の色は、アクリル絵の具のパーチメント(クリーム色っぽい白色)、イエローオキサイド(黄土色)、バーントシェンナ(焦げ茶色)および黒色を組み合わせ、かなり薄めて使っています。
平地は白っぽく、斜面や樹木の下になる所は茶系に、湿気っていそうな所は濃くなるように色を混ぜています。同じ色でべったり塗るのではなく、色を混ぜながら適当な混ざり具合で場所を変えながら、かつ、数回重ねて塗っています。
最後に、墨汁の薄め液で地面全体の表面を汚して地面の色塗りは終わりますが、色々工夫しながら塗っても、結局ほとんどの場所は下草で覆われて隠れてしまうのです。
線路、水面、建物基礎、台枠の縁取りなどの汚れたところを修復して、地形作りは終了です。

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